『このミステリーがすごい!』非公式サイト 【このミスまとめ】

このミステリーがすごい!2025年版『KONOMYS』 2025 Edition

このミステリーがすごい!2025年版

このミステリーがすごい!2025年版 国内編ランキング(1位⇒47位)を、あらすじや得点などの情報と併せて掲載しています。
奥付表記で2023年10月~2024年9月に発行されたミステリー作品が対象です。
アンケート回答者(国内71名)が選出した作品について、以下の配点により集計しています。
点数が20点に満たない作品はランキング対象外となります。
【1位】10点 / 【2位】9点 / 【3位】8点 / 【4位】7点 /【5位】6点 / 【6位】5点

< 前年(2024年版) 翌年(2026年版) >

  • 第1位 ⇒ 第10位

    第1位第1位地雷グリコ(367点)


    著者:青崎有吾

    高校生の射守矢真兎が挑む5つの勝負。
    騙しと理詰めが勝利を導く。
    『11文学の檻』の著者による究極の頭脳戦。
    (「BOOK」データベースより)

    第2位第2位冬季限定ボンボンショコラ事件(132点)


    著者:米澤穂信

    小市民を志す小鳩君はある日轢き逃げに遭い、病院に搬送された。
    目を覚ました彼は、朦朧としながら自分が右足の骨を折っていることを聞かされる。
    翌日、手術後に警察の聴取を受け、昏々と眠る小鳩君の枕元には、同じく小市民を志す小佐内さんからの「犯人をゆるさない」というメッセージが残されていた。
    小佐内さんは、どうやら犯人捜しをしているらしい…。
    冬の巻ついに刊行。
    (「BOOK」データベースより)

    第3位第3位檜垣澤家の炎上(119点)


    著者:永嶋恵美

    横濱で知らぬ者なき富豪一族、桧垣澤家。
    当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引き取られる。
    商売の舵取りをする大奥様。
    互いに美を競い合う三姉妹。
    桧垣澤は女系が治めていた。
    そしてある夜、婿養子が不審な死を遂げる。
    政略結婚、軍との交渉、昏い秘密。
    陰謀渦巻く館でその才を開花させたかな子が辿り着いた真実とはー。
    小説の醍醐味、その全てが注ぎこまれた、傑作長篇ミステリ。
    (「BOOK」データベースより)

    第4位少女には向かない完全犯罪(98点)


    著者:方丈貴恵

    なにもできない二人が逃げ、考え、罠にかける!
    頭脳戦の楽しみに満ちた爽快な復讐譚!
    黒羽烏由宇は、ビルから墜落し死につつあった。
    臨死体験のさなか、あと七日で消滅する幽霊となった彼は、両親を殺された少女・音葉に出会う。
    彼女は、出会い頭に彼に斧を叩き込んで、言う。
    「確かに、幽霊も子供も一人じゃ何もできないよ。でも、私たちが力を合わせれば、大人の誰にもできないことがやれると思わない?」
    天井に足跡の残る殺人、閉じ込められた第一発見者、犯人はこの町にいる。
    (「BOOK」データベースより)

    第5位伯爵と三つの棺(97点)


    著者:潮谷験

    フランス革命が起き、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元・吟遊詩人が射殺された。
    容疑者は「四つ首城」の改修をまかされていた三兄弟。
    五人の関係者が襲撃者を目撃したが、犯人を特定することはできなかった。
    三兄弟は容姿が似通っている三つ子だったからだ。
    DNA鑑定も指紋鑑定も存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか?
    時代の濁流が兄弟の運命を翻弄する。
    (「BOOK」データベースより)

    第6位日本扇の謎(93点)


    著者:有栖川有栖

    舞鶴の海辺の町で発見された、記憶喪失の青年。
    名前も、出身地も何もかも思い出せない彼の身元を辿る手がかりは、唯一持っていた一本の「扇」だった…。
    そして舞台は京都市内へうつり、謎の青年の周囲で不可解な密室殺人が発生する。
    事件とともに忽然と姿を消した彼に疑念が向けられるが…。
    動機も犯行方法も不明の難事件に、火村英生と有栖川有栖が捜査に乗り出す!
    国名シリーズ第11弾。
    (「BOOK」データベースより)

    第7位法定占拠 爆弾2(80点)


    著者:呉勝浩

    東京地方裁判所、104号法廷。
    史上最悪の爆弾魔スズキタゴサクの裁判中、突如銃を持ったテロリストが立ち上がり、法廷を瞬く間に占拠した。
    「ただちに死刑囚の死刑を執行せよ。
    ひとりの処刑につき、ひとりの人質を解放します」前代未聞の籠城事件が発生した。
    スズキタゴサクも巻き込んだ、警察とテロリストの戦いがふたたび始まる。
    一気読み率は100%、面白さは前作200%増のノンストップ・ミステリー!
    (「BOOK」データベースより)

    第8位バーニング・ダンサー(76点)


    著者:阿津川辰海

    「あの、私も妹も、交通総務課から来ました」。
    そう聞いて、永嶺スバルは絶句した。
    犯人を挙げるため違法捜査も厭わなかった捜査一課での職務を失い、異動した先での初日。
    やって来たのは、仲良し姉妹、田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男だった。
    着任早々、異様な事件の報告が入る。
    全身の血液が沸騰した死体と、炭化するほど燃やされた死体。
    -後に犯人は声明をネットにアップし、日本中を混乱と恐怖に陥れる。
    相棒を失った心の傷が癒えぬ永嶺は、この「警視庁公安部公安第五課 コトダマ犯罪調査課」のメンバーと捜査を開始した。
    彼らの共通点はただ一つ。ある能力を保持していることだったー。
    6作品連続「このミステリーがすごい!」ランクイン&「本格ミステリ大賞(評論・研究部門)」受賞作家最新作。
    (「BOOK」データベースより)

    第9位ぼくは化け物きみは怪物(62点)


    著者:白井智之

    クラスメイト襲撃事件を捜査する小学校の名探偵。
    滅亡に瀕した人類に命運を託された“怪物”。
    郭町の連続毒殺事件に巻き込まれた遊女。
    異星生物のバラバラ死体を掘り起こした三人組。
    見世物小屋の怪事件を予言した“天使の子”。
    白井ワールド炸裂!
    心を掻き乱す五つの本格ミステリ!
    (「BOOK」データベースより)

    第10位六色の蛹(61点)


    著者:櫻田智也

    昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉。
    行く先々で事件に遭遇する彼は、謎を解き明かすとともに、事件関係者の心の痛みに寄り添うのだった…。
    ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、銃撃事件の謎を探る「白が揺れた」。
    花屋の店主との会話から、一年前に季節外れのポインセチアを欲しがった少女の真意を読み解く「赤の追憶」。
    ピアニストの遺品から、一枚だけ消えた楽譜の行方を推理する「青い音」など全六編。
    日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞を受賞した『蝉かえる』に続く、“エリ沢泉”シリーズ最新作!
    ※「エリ」は「魚」偏に「入」
    (「BOOK」データベースより)

    初のトップ10入りながら圧倒的な得点で青崎有吾がNo.1に!

    これまでに何度もランキング入りを果たしながらトップ10入りが叶わなかった青崎有吾がいきなりのNo.1に輝きました。
    それも367点という他の追随を許さない圧倒的得点!
    『地雷グリコ』というキャッチーなタイトルからは想像がつかない、2024年のミステリ系文学賞をあらかた掻っ攫った本格頭脳バトル短編集です。

    2024年版では第1位に輝き、2025年版でも第2位と、もはやランクイン常連となっている米澤穂信。
    「小市民シリーズ」として人気も高い本シリーズも、20年の時をかけて堂々完結となりました。

    第3位には、ミステリ界隈ではあまり聞き馴染みのない永嶋恵美がランクイン。
    それもそのはずで、これまではゲームのノベライズなどが主戦場。
    今後は『檜垣澤家の炎上』に匹敵する良質なミステリを執筆されることに期待ですね!

    第4位には特殊設定ミステリに定評のある方丈貴恵が選出。
    惜しくもトップ3入りとはなりませんでしたが、『少女には向かない完全犯罪』もあらすじを読むだけで惹き込まれてしまいそうです。

    そして2023年版で第1位の呉勝浩、ランクイン常連の阿津川辰海、白井智之らが続きます。
    『地雷グリコ』が歴史的得票を得た関係で、トップ10は全体的に得点が低調に終わりましたが、トップ10もさることながら、11位以下のランキングは僅差に数作がひしめき合う接戦となりました。

    < 前年(2024年版) 翌年(2026年版) >

  • 第11位 ⇒ 第20位

    第11位乱歩殺人事件ーー「悪霊」ふたたび(55点)


    著者:芦辺拓江戸川乱歩

    あの中絶作を書き継ぎ完結させる!
    そして物語は更なる仕掛けへ…。
    江戸川乱歩が昭和8年に鳴り物入りで連載開始した「悪霊」は、傑作となるはずだった。
    謎めいた犯罪記録の手紙を著者らしき人物が手に入れ、そこで語られるのは、美しき未亡人が異様な血痕をまとった遺体で発見された密室殺人、現場で見つかった不可解な記号、怪しげな人物ばかりの降霊会の集い、そして「又一人美しい人が死ぬ」という予告…。
    期待満載で幕を開けたこの作品はしかし、乱歩の「作者としての無力を告白」した宣言で途絶した。
    本書は、乱歩がぶちあげた謎を全て解き明かすと同時に、なぜ「悪霊」が未完になったかに迫る超弩級ミステリである。
    (「BOOK」データベースより)

    第12位永劫館超連続殺人事件(54点)


    著者:南海遊

    「私の目を、最後まで見つめていて」そう告げた“道連れの魔女”リリィがヒースクリフの瞳を見ながら絶命すると、二人は1日前に戻っていた。
    母の危篤を知った没落貴族ブラッドベリ家の長男・ヒースクリフは、3年ぶりに生家“永劫館”に急ぎ帰るが母の死に目には会えず、葬儀と遺言状の公開を取り仕切ることとなった。
    葬儀の参加者は11名。ヒースクリフ、最愛の妹、叔父、従兄弟、執事長、料理人、メイド、牧師、母の親友、名探偵、そして魔女。
    大嵐により陸の孤島と化した永劫館で起こる、最愛の妹の密室殺人と魔女の連続殺人。
    そして魔女の“死に戻り”で繰り返されるこの超連続殺人事件の謎と真犯人を、ヒースクリフは解き明かすことができるのかー
    「館」×「密室」×「タイムループ」の三重奏本格ミステリ。
    (「BOOK」データベースより)

    第13位明智恭介の奔走(51点)


    著者:今村昌弘

    探偵というものは、なかなかに難しい。
    『屍人荘の殺人』以前ー神紅大学ミステリ愛好会・明智恭介が遭遇した事件。
    (「BOOK」データベースより)

    第13位イッツ・ダ・ボム(51点)


    著者:井上先斗

    「日本のバンクシー」と耳目を集める新鋭“ブラックロータス”。
    彼の正体を熱心に追うウェブライター。
    ストリートにこだわり続けるグラフィティライター“TEEL”。
    そして「落書きなんて流行らない時代」に落書きを始めた青年。
    「俺はここにいるぞ」と叫ぶ声が響く、新世代のクライム・ノヴェル!
    第31回松本清張賞受賞作。
    (「BOOK」データベースより)

    第13位虚史のリズム(51点)


    著者:奥泉光

    1947年東京、石目鋭二はかねてより憧れていた探偵になることにした。
    進駐軍の物資横流しなど雑多な商売をこなしつつ、新宿にバー「Stone Eye」を開き、店を拠点に私立探偵として活動を始める。
    石目がレイテ島の収容所で知り合った元陸軍少尉の神島健作は、山形の軍人一家・棟巍家の出身。
    戦地から戻り地元で療養中、神島の長兄・棟巍正孝夫妻が何者かによって殺害される。
    正孝の長男・孝秋とその妻・倫子は行方知れず、三男の和春も足取りが掴めない。
    他の容疑者も浮かぶ中、神島の依頼を受けた石目は、初めての「事件」を追い始める。
    ほどなく、石目のもとに渋谷の愚連隊の頭から新たな依頼が舞い込む。
    東京裁判の行方をも動かしうる海軍の機密が記されている「K文書」の正体を探ってほしいと言われるが…。
    作中に差し挟まれる、dadadadadadaという奇妙なリズムが意味するものとは?
    記憶と記録が錯綜する、超規格外ミステリー。
    (「BOOK」データベースより)

    第13位名探偵の有害性(51点)


    著者:桜庭一樹

    平成を見つめ直しながら令和を照射する、一大ミステリ・エンタテインメント!
    かつて、名探偵の時代があった。
    ひとたび難事件が発生すれば、どこからともなく現れて、警察やマスコミの影響を受けることなく、論理的に謎を解いて去っていく正義の人、名探偵。
    そんな彼らは脚光を浴び、黄金時代を築き上げるに至ったが、平成中期以降は急速に忘れられていった。
    …それから20年あまりの時が過ぎ、令和の世になった今、YouTubeの人気チャンネルで突如、名探偵の弾劾が始まった。
    その槍玉に挙げられたのは、名探偵四天王の一人、五狐焚風だ。
    「名探偵に人生を奪われた。私は五狐焚風を絶対に許さない」と語る謎の告発者とは?
    名探偵の助手だった鳴宮夕暮ーわたしは、かつての名探偵ー風とともに、過去の推理を検証する旅に出る。
    (「BOOK」データベースより)

    第17位Q(47点)


    著者:呉勝浩

    おまえは輝け。太陽が嫉妬するくらい。
    すべてを魅了する天才・キュウのため、血の繋がらない姉が犯した罪とは。
    (「BOOK」データベースより)

    第18位了巷説百物語(45点)


    著者:京極夏彦

    下総国に暮らす狐狩りの名人・稲荷藤兵衛には、裏の渡世がある。
    すべての嘘を見破り旧悪醜聞を暴き出すことから“洞観屋”と呼ばれていた。
    ある日、藤兵衛に依頼が持ち込まれる。
    老中首座・水野忠邦による大改革を妨害する者どもを炙り出してくれというのだ。
    敵は、妖物を操り衆生を惑わし、人心を恣にする者たちー。
    依頼を引き受け江戸に出た藤兵衛は、化け物遣い一味と遭遇する。
    やがて武蔵晴明神社の陰陽師・中禪寺洲齋と出会い、とある商家の憑き物落としに立ち会うこととなるがー。
    化け物遣い、最大にして最後の大仕事が幕を開ける!
    (「BOOK」データベースより)

    第19位ぼくらは回収しない(41点)


    著者:真門浩平

    数十年に一度の日食が起きた日、名門大学の学生寮で女子学生が亡くなった。
    密室状態の現場から自殺と考えられたが、小説家としても活躍し、才気溢れた彼女が死を選ぶだろうか?
    三年間をともに過ごしながら、孤高の存在だった彼女と理解し合えないまま二度と会えなくなったことに思い至った寮生たちは、独自に事件を調べ始めるー。
    第十九回ミステリーズ!新人賞受賞作「ルナティック・レトリーバー」を含む五編を収録。
    大胆なトリックと繊細な心理描写で注目を集め、新人賞二冠を達成した新鋭による、鮮烈な独立作品集。
    (「BOOK」データベースより)

    第20位黄土館の殺人(39点)


    著者:阿津川辰海

    殺人を企む一人の男が、土砂崩れを前に途方にくれた。
    復讐相手の住む荒土館が地震で孤立して、犯行が不可能となったからだ。
    そのとき土砂の向こうから女の声がした。
    声は、交換殺人を申し入れてきたー。
    同じころ、大学生になった僕は、旅行先で「名探偵」の葛城と引き離され、荒土館に滞在することになる。
    孤高の芸術一家を襲う連続殺人。
    葛城はいない。
    僕は惨劇を生き残れるか。
    (「BOOK」データベースより)

    異色の芦辺拓&乱歩の「共作」から新鋭作家までバリエーション豊かなランキングに!

    まず第11位には乱歩の絶筆作を芦辺拓が完結させるという異色作がランクイン!
    異例の企みから生まれた「共作」は必読です。

    そして第12位には『永劫館超連続殺人事件』で南海遊が初選出されました。
    これまではミステリ畑では活躍していなかった作家ではありますが、本作で各種ミステリ系の文学賞に選出され、一気に注目を集めています。

    他にも井上先斗や真門浩平ら新鋭作家や今村昌弘、奥泉光、桜庭一樹ら常連組も僅差で名を連ねるバリエーション豊かな、実に『このミス』らしいランキングとなりました。

    < 前年(2024年版) 翌年(2026年版) >

  • 第21位 ⇒ 第30位

    第21位1947(37点)


    著者:長浦京

    1947年。
    英国軍人のイアンは、戦場で不当に斬首された兄の仇を討つため来日する。
    駐日英国連絡公館の協力を得つつ少ない手掛かりを追うが、英経済界の重鎮である父親ゆずりの人種差別主義者でプライドの高いイアンは、各所と軋轢を生む。
    GHQ、日本人ヤクザ、戦犯将校…さまざまな思惑が入り乱れ、多くの障害が立ちふさがる中、次第に協力者も現れるが日本人もアメリカ人も信用できない。
    イアンの復讐は果たされるのか?
    (「BOOK」データベースより)

    第22位案山子の村の殺人(36点)


    著者:楠谷佑

    案山子だらけの宵待村で、案山子に毒の矢が射込まれ、別の案山子が消失し、ついに殺人事件が勃発する。
    現場はいわゆる“雪の密室”の様相を呈していたー。
    俊英が二度に亙る“読者への挑戦”を掲げて謎解きの愉しみを満喫させる、正統的本格推理。
    合作推理作家の大学生コンビが謎に挑むシリーズ第一弾!
    (「BOOK」データベースより)

    第23位兎は薄氷に駆ける(35点)


    著者:貴志祐介

    ある嵐の晩、資産家男性が自宅で命を落とす。
    死因は愛車のエンジンの不完全燃焼による一酸化炭素中毒。
    容疑者として浮上した被害者の甥、日高英之の自白で事件は解決に大きく向かうと思われたが、それは15年前の殺人事件に端を発する壮大な復讐劇の始まりだった。
    “犯罪者”を執念深く追い詰める警察・検察、英之を献身的に支える本郷弁護士、その依頼で事件調査を始めた元リストラ請負人の垂水、恋人の無実を信じて待つ千春。
    それぞれの思惑が絡み合い、事件は意外な方向に二転三転していく…。
    稀代のストーリーテラーが満を持して放つ!
    これぞ現代日本の“リアルホラー”
    (「BOOK」データベースより)

    第24位彼女が探偵でなければ(34点)


    著者:逸木裕

    高校時代に探偵の真似事をして以来、森田みどりは人の“本性”を暴くことに執着して生きてきた。
    気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。
    時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。
    “子どもたち”をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。
    謎解きが生んだ犠牲に光は差すのかー。
    痛切で美しい全5編。
    (「BOOK」データベースより)

    第25位サロメの断頭台(32点)


    著者:夕木春央

    盗作犯を探し出せ。
    油絵画家の井口は、元泥棒の蓮野を通訳として連れて、祖父と縁のあったオランダの富豪、ロデウィック氏の元を訪ねた。
    美術品の収集家でもあるロデウィック氏は翌日、井口のアトリエで彼の絵を見て、「そっくりな作品をアメリカで見た」と気が付いた。
    未発表の絵を、誰がどうして剽窃したのか?盗作犯を探すうちに、井口の周りで戯曲『サロメ』に擬えたと思われる連続殺人が発生してー。
    (「BOOK」データベースより)

    第26位幽玄F(31点)


    著者:佐藤究

    「ただ私は戦闘機という機械に乗りたかっただけで、その戦闘機の飛ぶ空が“護国の空”だったのです」
    少年は、空を夢見、そして空へ羽ばたく。
    空を支配する重力・Gに取り憑かれ、戦闘機F-35-Bを操る航空宇宙自衛隊員・易永透。
    日本・タイ・バングラデシュを舞台に描かれる、魂の垂直離陸。
    直木賞と山本周五郎賞をW受賞した『テスカトリポカ』から2年、構想5年ー日本の戦後精神の支柱「三島由紀夫」に挑んだ、佐藤究・圧巻の第4長編。
    (「BOOK」データベースより)

    第27位少女マクベス(30点)


    著者:降田天

    劇作家を目指して演劇女子学校に通う結城さやかの同級生には、学内一の天才と謳われ異彩を放つ劇作家志望の設楽了がいた。
    しかし設楽了はある日、自身の手がける舞台から転落死する。
    不幸な事故として片づけられたが、翌年の春「設楽了の死の真相を調べに来た」と宣言する奇妙な新入生が現れてー。
    演劇を愛する生徒達の眩く鮮烈な学園ミステリー!
    (「BOOK」データベースより)

    第27位負けくらべ(点)


    著者:志水辰夫

    初老の介護士・三谷孝は、対人関係能力、調整力、空間認識力、記憶力に極めて秀でており、誰もが匙を投げた認知症患者の心を次々と開いてきた。
    ギフテッドであり、内閣情報調査室に協力する顔を持つ三谷に惹かれたのが、ハーバード大卒のIT起業家・大河内牟禮で、二人の交流が始まる。
    大河内が経営するベンチャー企業は、牟禮の母・尾上鈴子がオーナーを務める東輝グループの傘下にある。
    尾上一族との軛を断ち切り、グローバル企業を立ち上げたい牟禮の前に、莫大な富を持ち90歳をこえてなお采配をふるう鈴子が立ちはだかる。
    牟禮をサポートする三谷も、金と欲に塗れた人間たちの抗争に巻き込まれてゆく。
    (「BOOK」データベースより)

    第29位フェイク・マッスル(27点)


    著者:日野瑛太郎

    たった3ヵ月のトレーニング期間を経て、人気アイドル大峰颯太がボディビルの大会で上位入賞を果たした。
    SNS上では「そんな短期間であの筋肉になるわけがない、あれは偽りの筋肉だ」とドーピングを指摘する声が上がり、炎上状態となってしまう。
    当の本人は疑惑を完全否定し、騒動を嘲笑うかのように、「会いに行けるパーソナルジム」を六本木にオープンさせるのだった。
    文芸編集者を志しながら、『週刊鶏鳴』に配属された新人記者・松村健太郎は、この疑惑についての潜入取材を命じられ、ジムへ入会する。
    あの筋肉は本物か偽物か。松村は、ある大胆な方法で大峰をドーピング検査することを考え付くのだがー?
    真実を巡る潜入の日々が始まった。
    第70回江戸川乱歩賞。
    (「BOOK」データベースより)

    第30位バラバラ屋敷の怪談(26点)


    著者:大島清昭

    栃木県北西部の田舎町で、八人の女性が殺害された挙げ句、解体・遺棄されるという事件があった。
    その十五年後、現場だった犯人の元自宅、通称「バラバラ屋敷」へ肝試しに訪れた五人の中学生は、鍵の掛かった屋敷内を覗いたところ、卓袱台に同級生の生首が置かれているのを発見し…
    密室化した幽霊屋敷を巡る謎を描く表題作ほか、異界駅に迷い込んだ大学生グループが、密室からの殺人犯消失に遭遇する「にしうり駅の怪談」など、怪談作家・呻木叫子が採集した四つの怪奇犯罪譚を収める。
    第十七回ミステリーズ!新人賞受賞作シリーズ最新刊。
    (「BOOK」データベースより)

    2010年版以来久々の選出となった志水辰夫!『このミス大賞』受賞者・降田天も名を連ねました。

    まずは久々に『このミス』選出となった志水辰夫。
    何と2010年版の『つばくろ越え』で選出されて以来、10年以上ぶりです。
    もうすぐ90歳に届こうかという年齢の超大ベテランには、もっとミステリ界を盛り上げてほしいですね。

    2014年に『女王はかえらない』で第13回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、良質なミステリを紡いできた降田天もここにランクイン。
    意外とまだ20位以内のランクインもないため、この勢いで来年にさらなる期待を!

    < 前年(2024年版) 翌年(2026年版) >

  • 第31位 ⇒ 第40位

    第31位難問の多い料理店(25点)


    著者:結城真一郎

    ビーバーイーツ配達員として日銭を稼ぐ大学生の僕は、注文を受けて向かった怪しげなレストランで、オーナーシェフと出会う。
    彼は虚空のような暗い瞳で、「お願いがあるんだけど。
    報酬は1万円」と、嘘みたいな儲け話を提案し、あろうことか僕はそれに乗ってしまった。
    そして気づいた。どうやらこの店は「ある手法」で探偵業も担っているらしいと。
    空室に届き続ける置き配、火災現場に突入した謎の人物、なぜか指のない轢死体…。
    オーナーはどんな難問も華麗に解いてしまう。
    そして、配達員にこう伝えるのだ。
    -「もし口外したら、命はない」。
    (「BOOK」データベースより)

    第32位にわか名探偵 ワトソン力(24点)


    著者:大山誠一郎

    自分では何もしない刑事の力が7つの事件を解決に導く!
    映画館で人気のないゾンビ映画を観ていた警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志。
    終幕後に照明が点くと観客の一人が殺されていた。
    おまけに扉に細工されて出られない。
    困惑に包まれる中、和戸は感じていた。
    その場に居合わせた者たちの推理力を飛躍的に高める能力、「ワトソン力」が発動しつつあることを…。
    そして、にぎやかな推理合戦の幕が上がる!
    謎解きの楽しさ100%の連作ミステリ!
    (「BOOK」データベースより)

    第33位歌われなかった海賊へ(23点)


    著者:逢坂冬馬

    一九四四年、ヒトラーによるナチ体制下のドイツ。
    密告により父を処刑され、居場所をなくしていた少年ヴェルナーは、エーデルヴァイス海賊団を名乗るエルフリーデとレオンハルトに出会う。
    彼らは、愛国心を煽り自由を奪う体制に反抗し、ヒトラー・ユーゲントにたびたび戦いを挑んでいた少年少女だった。
    ヴェルナーらはやがて、市内に敷設されたレールに不審を抱き、線路を辿る。
    その果てで「究極の悪」を目撃した彼らのとった行動とは。
    差別や分断が渦巻く世界での生き方を問う、歴史青春小説。
    (「BOOK」データベースより)

    第33位暗殺(23点)


    著者:柴田哲孝

    奈良県で元内閣総理大臣が撃たれ、死亡した。
    その場で取り押さえられたのは41歳の男性。
    男は手製の銃で背後から被害者を強襲。
    犯行の動機として、元総理とある宗教団体との繋がりを主張したー。
    日本史上最長政権を築いた元総理の殺害という前代未聞の凶行。
    しかし、この事件では多くの疑問点が見逃されていた。
    致命傷を与えた銃弾が、未だに見つかっていない。
    被害者の体からは、容疑者が放ったのとは逆方向から撃たれた銃創が見つかった。
    そして、警察の現場検証は事件発生から5日後まで行われなかった。
    警察は何を隠しているのか?真犯人は誰だ?35年前に起きたある未解決事件との繋がりが見えた時、全ての陰謀は白日の下に晒されるー。
    日本を震撼させた実際の事件をモチーフに膨大な取材で描く、傑作サスペンス。
    (「BOOK」データベースより)

    第35位雁品(22点)


    著者:浅沢英

    「10億円ほど稼いでみぃひんか」。
    亡き父の友人だという山井からの提案が、地獄の日々の始まりだったー。
    東大阪の施設に本物の「ピカソ」がある。
    それを一時的に持ち出しすべてデータ化して、本物そっくりの贋作をつくり、売る!にわかには信じがたい話だ。
    しかし、元学芸員の下調べで真作認定済み、絵を持ち出す段取りも終えているという。
    狙うは中国人メガコレクター。
    騙し通せれば40億円以上での売却も夢ではない。
    チーム4人で割れば、一人頭10億円。
    だが、バレたら死が待っている。
    多額の借金を抱えていた佐村は、この危険な賭けに乗ると決意する!
    (「BOOK」データベースより)

    第35位シャーロック・ホームズの凱旋(22点)


    著者:森見登美彦

    天から与えられた才能はどこへ消えた?
    舞台は、ヴィクトリア朝京都。
    ホームズとワトソンは、この摩訶不思議な大迷宮を抜け出せるかー。
    (「BOOK」データベースより)

    第37位帝国妖人伝(20点)


    著者:伊吹亜門

    時は明治、那珂川二坊は文学で名をなさんとす。
    尾崎紅葉に師事すれど執筆がかなうのは小説どころか三文記事ばかり。
    この日も簡易食堂に足を運び、ネタを探して与太話に耳を傾けた。
    どうやら昨晩、かの徳川公爵邸に盗人が入ったらしい。
    蓋を開ければ徳川公にも家人にもこれと云った被害はなく、盗人は逃走途中に塀から落ちて死んだという不思議な顛末。
    酔客らは推論を重ねるが、「そりゃ違いますやろ」という声の主、福田房次郎が語り始めたのは、あっと驚く“真相”だった(「長くなだらかな坂」)。
    京都・奈良を繋ぐ法螺吹峠、ナチス勃興前夜のポツダム、魔都・上海ほか、那珂川の赴く地に事件あり、妖人あり!一人の作家の生涯と帝国の興亡を描き切った全五話の連作短編集。
    (「BOOK」データベースより)

    第37位ミノタウロスの現象(20点)


    著者:潮谷駿

    近い将来、人類はこの怪物に駆逐されるのか。
    そんな世界で、不可能犯罪が起こった。
    目の前には三メートル超えの怪物、背後には震える少年。
    好感度を何よりも重視する史上最年少市長・利根川翼は、人生最大のピンチに陥っていた。
    だが、その危機からの脱出直後、「異様な死体」が発見されるーー。
    容疑者の一人になってしまった翼は、自身の疑惑を晴らすために謎解きを始める。
    『スイッチ 悪意の実験』『時空犯』で話題の新鋭が挑む、渾身の本格ミステリ。
    (出版社より)

    第37位エアー3.0(20点)


    著者:榎本憲男

    つながれ、ユーラシア!資本主義をバージョンアップせよ!市場の「空気」までも読み取り、国家予算に匹敵するビッグマネーを生み出す人工知能「エアー」。
    唯一の認証権を持ち、福島の帰還困難区域にデジタル通貨「カンロ」を流通させ特別自治区を実現させた男が、カナダ、中国、ロシアへと飛んで、世界の再編を目指す。
    一気読み必至の痛快経済アクション小説。
    (「BOOK」データベースより)

    第37位不夜鳥(20点)


    著者:荻堂顕

    第二次世界大戦終結後、米軍占領下の琉球。
    その最西端の与那国島では、一本の煙草から最新鋭の義肢まで、ありとあらゆるものが売買される密貿易が行なわれていた!
    腕利きのサイボーグ密貿易人・武庭純は、ある日顔馴染みの警官からとんでもない話を耳にする。
    終戦とともに殺人鬼と化した元憲兵が島に上陸したというのだ。
    元憲兵探しに乗り出した武だったが、時を同じくして、謎のアメリカ人女性から「姿も形も知れない“含光”なる代物を手に入れろ」という奇妙な依頼が舞い込んでくる。
    相棒の島人とともに奔走する武は、やがて、世界を巻き込む壮絶な陰謀に巻き込まれていく…。
    琉球と台湾の史実をもとに描き出す、サイバーパンク巨編!
    (「BOOK」データベースより)

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  • 第41位 以下

    第41位なれのはて(19点)


    著者:加藤シゲアキ

    ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員・守谷京斗は、異動先で出会った吾妻李久美から、祖母の遺品である不思議な絵を使って「たった一枚の展覧会」を企画したいと相談を受ける。
    しかし、絵の裏には「ISAMU INOMATA」と署名があるだけで画家の素性は一切わからない。
    二人が謎の画家の正体を探り始めると、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた業に繋がっていたー。
    (「BOOK」データベースより)

    第41位半暮刻(19点)


    著者:月村了衛

    児童養護施設で育った元不良の翔太は、地元の先輩の誘いで「カタラ」という会員制バーの従業員になる。
    ここは言葉巧みに女性を騙し、借金まみれにしたのち、風俗に落とすことが目的の半グレが経営する店だった。
    “マニュアル”に沿って女たちを騙していく翔太に有名私大に通いながら“学び”のためにカタラで働く海斗が声をかける。
    「俺たち一緒にやらないか…」。
    (「BOOK」データベースより)

    第43位魔女の後悔(18点)


    著者:大沢在昌

    “魔女”シリーズ、9年ぶり待望の最新作!
    「ねぇ、“親の因果が子に報い”って、信じる?」闇のコンサルタント・水原の前に現れた一人の少女。
    その亡父は、韓国政財界を震撼させた巨額詐欺事件の主犯だった。
    複数の勢力に追われる少女を警護する水原だが、彼女との思わぬつながりを突き付けられる。
    (「BOOK」データベースより)

    第43位雷龍楼の殺人(18点)


    著者:新名智

    富山県の沖合に浮かぶ油夜島。
    この島にある外狩家の屋敷「雷龍楼」では二年前、密室で四人が命を落とす変死事件が起こった。
    事件で両親を失った中学生の外狩霞は、東京のいとこ・穂継の家へ身を寄せていたが、下校途中、何者かに誘拐される。
    霞に誘拐犯は、彼女を解放する条件となる「あるもの」を手に入れるため穂継が雷龍楼へ向かったと告げる。
    しかし穂継が到着した夜、殺人事件が発生。
    その状況は二年前と同じ密室状態で、穂継は殺人の疑いをかけられる。
    穂継が逮捕されると目的のものが手に入らないばかりか、警察に計画を知られてしまう。
    穂継の疑いを晴らしたければ協力しろ、と誘拐犯に迫られた霞は「完全なる密室」の謎解きに挑む。
    (「BOOK」データベースより)

    第43位十字路の探偵(18点)


    著者:吉田篤弘

    そのひとは、謎めいた書物の頁の中から現れた。
    “希望の塔”が聳えるいにしえの街を舞台に、今宵、十字路の探偵、除夜の冒険が開幕する。
    (「BOOK」データベースより)

    第46位越境(17点)


    著者:砂川文次

    ロシア軍の侵攻から10年が過ぎたー
    北海道東北部は、反乱軍と化したロシア軍や指揮を逸脱した自衛隊の部隊、民兵などが群雄割拠している。
    陸自「支援飛行隊」のイリキは、ヘリ墜落から九死に一生を得る。
    救ってくれたヤマガタ、アンナと共に、血なまぐさい「無法地帯」を奥へ奥へと進んだイリキの前に、ついに究極の兵器が現れる!
    ロシアの侵攻により「無政府状態」と化した北海道。
    自衛官出身、『小隊』の砂川文次が圧倒的なリアリティーで描くノンストップ・ミリタリーアクション巨編!
    (「BOOK」データベースより)

    第46位切断島の殺戮理論(17点)


    著者:森晶磨

    帝旺大学人文学部文化人類学科の最強頭脳集団・桐村研が現地調査に赴いたのは、国家に隠匿された地図にない島ー鳥喰島。
    江戸時代に囚人の流刑地とされたその孤島には、身体を切断する成人儀礼を始めとする奇習を存続させた“鷲族”と“鴉族”が存在していた。
    “欠落を美と見做す”彼らの閉鎖世界で発生する連続殺人…これは無計画の連鎖か、計画された虐殺か?
    惨劇を追認する推理の果て、異形の真実が剥き出しにされるー!
    (「BOOK」データベースより)

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