『このミステリーがすごい!』大賞 第14回(2015年度)『KONOMYS』 GP Volume 14 (2015 Edition)
『このミステリーがすごい!』大賞 第14回(2015年度)
謎の前衛芸術家の設定とアート業界の描写が光る一色さゆり『神の値段』と、リーダビリティ抜群の金融エンターテインメント、城山真一『ザ・ブラック・ヴィーナス』の2作品が大賞に決定しました。
優秀賞には、野球小説としての確かなディティールと人物造型が評価された大津光央(応募時筆名:大津ミツオ)『たまらなくグッドバイ』が選ばれました。
(「宝島社 『このミステリーがすごい!』大賞 公式サイト」より)
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大賞神の値段
著者:一色さゆり
メディアはおろか関係者の前にも一切姿を見せない現代美術家・川田無名。
彼は、唯一つながりのあるギャラリー経営者の永井唯子経由で、作品を発表し続けている。
ある日唯子は、無名が1959年に描いたという作品を手の内から出してくる。
来歴などは完全に伏せられ、類似作が約六億円で落札されたほどの価値をもつ幻の作品だ。
しかし唯子は突然、何者かに殺されてしまう。
アシスタントの佐和子は、唯子を殺した犯人、無名の居場所、そして今になって作品が運びだされた理由を探るべく、動き出す。
幻の作品に記された番号から無名の意図に気づき、やがて無名が徹底して姿を現さない理由を知る―。
2016年第14回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。
美術ミステリーの新機軸!
(「BOOK」データベースより)大賞ブラック・ヴィーナス 投資の女神(応募時タイトル:ザ・ブラック・ヴィーナス)
著者:城山真一
依頼人のもっとも大切なものを報酬に、大金をもたらす株取引の天才「黒女神」。
助手を務めるのはメガバンクに失望した元銀行員。
やがて二人は壮絶な経済バトルに巻き込まれていく。
2016年第14回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。
株取引の天才が人の心理を読み解く、新たな経済サスペンス。
(「BOOK」データベースより)優秀賞たまらなくグッドバイ(応募時筆名:大津ミツオ)
著者:大津光央
二十八年前、八百長疑惑をかけられてみずから命を絶った伝説の下手投げ投手K・M。
四半世紀後、行方不明になっていた千五百奪三振の記念ボールが発見されたのをきっかけに、彼を再評価する動きが起こる。
作家の芹澤真一郎は、K・Mの伝記を書くべく関係者たちのもとを取材して回るが、彼にまつわるエピソードにはいくつもの謎があった。
誤審に抗議した相手チームの監督はなぜ急に引き下がったのか。
発見された記念ボールは本物なのか。
そして、八百長疑惑の真相は?
2016年第14回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)隠し玉カササギの計略
著者:才羽楽
僕が講義とバイトを終えてアパートに帰ると、部屋の前に見知らぬ女がしゃがみこんでいた。
彼女は華子と名乗り、かつて交わした約束のために会いに来たという。
なし崩しに同棲生活を送ることになった僕は、次第に華子へ惹かれていくが、彼女は難病に侵されていて、あとわずかな命しかなかった…。
ともに過ごす時間を大切にする二人。
しかし、彼女にはまだ隠された秘密があったー。
(「BOOK」データベースより)隠し玉何様ですか?(応募時タイトル:病の終わり、もしくは続き/応募時筆名:楓蛍)
著者:枝松蛍
中学時代に養父から性的暴行を受けた女子高生・平林美和は、義父に殴り殺された弟“ユウちゃん”を内面化し、その囁きに従って“ファイナルプラン”と名づけられた大量殺人計画を遂行しようとする。
一方、倉持穂乃果は意識が高く社交的で、自らの日常や読んだ本の感想をブログに書き続けていた。
そんな倉持を嘲笑しながら着々と計画を進める平林であったが、その先には思いがけない事態がー。
(「BOOK」データベースより)候補南の島に物語が降る
著者:木村一男
候補ヘリオス・フォーリング
著者:村上暢