崑崙奴
大唐帝国の帝都・長安で、胸を十文字に裂かれ臓腑を抜き去られる奇怪な連続殺人が発生した。犯人は心肝を啖っているのかという不穏な噂が飛び交う中、捜査線上に浮かび上がったのは、神仙譚の仙者を連想させる異相の奴隷童子。道教思想の深奥へと導かれていく妖しくも美しい異郷のミステリ。
💡 おすすめポイント・見どころ
長安という圧倒的なスケールの舞台装置と、道教思想が織りなす幻想的な世界観が唯一無二の魅力を放ちます。異相の童子をめぐる謎が深まるほどに現実と夢幻の境界が曖昧になり、読者を濃密な歴史的迷宮へと引きずり込む。緻密な本格ミステリとしてのロジックと、圧倒的な美しさを誇る筆致が見事に融合した傑作です。