『このミステリーがすごい!』非公式サイト 【このミスまとめ】

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『このミステリーがすごい!2020年版』国内編 DOMESTIC RANKING

2020年版ガイドブック

年度総評・見どころ

読者の予測を鮮やかに覆す仕掛けが話題となった相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』が第1位に君臨!第2位には警察小説の巨匠、横山秀夫による重厚な人間ドラマ『ノースライト』。第3位には、巧みなロジックで評価を集める今村昌弘の『魔眼の匣の殺人』がランクインしました。読み応えある作品が揃う年となりました。

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medium 霊媒探偵城塚翡翠
第 1 位 172

medium 霊媒探偵城塚翡翠

推理作家の香月史郎は、死者の言葉を伝える霊媒の少女・城塚翡翠と出逢います。翡翠の霊視と香月の論理的推理を組み合わせ、数々の難事件を解決していく二人ですが、世間では証拠を残さない連続殺人鬼が人々を脅かしていました。翡翠の力だけが殺人鬼を追い詰められる唯一の希望となりますが、魔手は密かに彼女の身にも迫り、予想もしない危険な状況が訪れます。すべてが伏線として繋がる驚愕の展開が待ち受ける、新時代の本格ミステリーです。
💡 おすすめポイント・見どころ 論理と霊視という異色のバディが織りなす本格推理の枠組みを根底から覆す、驚異的な伏線回収の技巧が見事です。読者の予測を鮮やかに裏切り続ける構成と、すべてのピースが完璧にかみ合う瞬間のカタルシスは圧倒的で、推理小説の新しい可能性を切り拓いた傑作です。
ノースライト
第 2 位 165

ノースライト

一級建築士の青瀬は、自らが設計した信濃追分の新築の家へ向かいます。しかし、越してきたはずの家族の姿はどこにもなく、浅間山を望む部屋にはただ一脚の古い椅子だけが残されていました。家族はなぜ姿を消したのか、伝説の建築家と椅子の関係はどのようなものなのか。事務所の命運を賭けたコンペの行方とともに、失踪した一家の行方を追う中で、建築家としての誇りと過去の記憶が複雑に絡み合うミステリーです。
💡 おすすめポイント・見どころ 建築家という専門的な視点を通して人間の内面や秘密を暴いていく、類まれな美しさと重厚感をたたえた構成が魅力です。わずかな手がかりから人間模様を緻密に浮かび上がらせる筆致が素晴らしく、静かな謎解きの奥底にある切なさがじわりと心に残る読書体験を提供します。
魔眼の匣の殺人
第 3 位 151

魔眼の匣の殺人

予言者として恐れられる老女が主を務める魔眼の匣を、葉村譲と剣崎比留子をはじめとする九人が訪れます。老女は来訪者たちに、あと二日のうちにこの地で四人が死ぬと告げました。外界と繋がる唯一の橋が燃え落ちた直後、予言どおりに最初の殺人事件が発生し、閉じ込められた一同に混乱と恐怖が広がります。さらに客の女子高生も予知能力を持つと告白し、逃げ場のない極限状態の中で連続殺人が幕を開けます。
💡 おすすめポイント・見どころ 絶対的な予言という逃れられない超常的なルールの下で、論理的なパズルを解き明かしていく特殊設定ミステリーの真髄です。限定された状況証拠と登場人物たちの心理戦を巧みに組み合わせ、予測不能な連続殺人の真相へ迫るスリリングな展開が緊張感を高めます。
罪の轍
第 4 位 136

罪の轍

昭和三十八年十月の東京・浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中が深い衝撃に包まれます。警視庁捜査一課の若手刑事である落合昌夫は、事件の近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方がありません。一刻も早い事件解決を目指す警察組織は捜査の過程で致命的な失態を演じ、憔悴する両親や公開された肉声、鉄道に残された鍵が緊迫感を高めます。孤独な刑事の執念と緊迫した捜査の行方を描いた犯罪小説です。
💡 おすすめポイント・見どころ 昭和という時代の空気感を圧倒的なリアリティで再現し、捜査機関の焦りと犯人の孤独を対比させた重厚な人間ドラマです。華やかなトリックではなく、地道な捜査と社会のひずみが引き起こした悲劇を丹念に描き出すことで、警察小説としての高いクオリティを実現しています。
刀と傘 (明治京洛推理帖) (ミステリ・フロンティア)
第 5 位 121

刀と傘 (明治京洛推理帖) (ミステリ・フロンティア)

慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、尾張藩士の鹿野師光はのちに初代司法卿となる江藤新平と出会います。二人の前には時代の転換点ゆえに奇妙な事件が次々と発生し、維新志士の怪死や密室状態での刺殺体、処刑直前に毒殺された囚人の謎が立ち塞がります。動乱の陰で生まれた不可解な謎に挑みながら、論理の糸を手繰り寄せて名もなき人々の悲哀を浮き彫りにしていく連作時代本格推理です。
💡 おすすめポイント・見どころ 幕末という激動の歴史的背景と厳密な本格ミステリの論理を違和感なく融合させた、類まれな構成力が光ります。史実の人物を配置しながら、時代特有の不条理や人間ドラマを鮮やかな推理で解き明かしていくアプローチが、歴史ミステリとしての新境地を切り開いています。
紅蓮館の殺人 (講談社タイガ アI 1)
第 6 位 112

紅蓮館の殺人 (講談社タイガ アI 1)

山中に隠棲する文豪を訪ねるため高校の合宿を抜け出した主人公と友人の葛城は、落雷による激しい山火事に遭遇します。救助を待つ間に迷い込んだ館で住民のつばさと親しくなりますが、翌朝に彼女が吊り天井で圧死した状態で発見されます。事故か殺人かを見極めようとする葛城に対し、他の避難者たちは脱出を優先すべきだと主張します。山火事の迫るタイムリミットの中、35時間という極限状態で真実と生存を懸けた選択が迫られます。
💡 おすすめポイント・見どころ 刻一刻と迫る物理的なタイムリミットと、館という閉ざされた空間の特性を最大限に利用したパニック・ミステリーの傑作です。生存の危機と論理的な真相解明という二つの目的が激しく衝突する中、登場人物たちの決断が物語を予測不能な結末へと導きます。
欺す衆生
第 7 位 88

欺す衆生

戦後最大級の詐欺集団である横田商事の崩壊を目撃した隠岐隆は、元社員の因幡充に誘われて再び悪事に手を染めていきます。次第に頭角を現して才能を開花させた隠岐の前に、二人の成功を嗅ぎつけた経済ヤクザの蒲生までが加わります。口舌巧みに大金を奪い取ることに憑りつかれた男たちは、原野商法から海外ファンドへと規模を拡大させてゆきます。終わりなき遊戯の果てに彼らが目撃する現実を描いた犯罪巨編です。
💡 おすすめポイント・見どころ 人間の際限のない欲望と悪への傾斜を圧倒的な熱量で描き切った、犯罪サスペンスの醍醐味が詰まった作品です。詐欺の手口が高度化していく過程を生々しく表現し、悪党たちの心理的駆け引きと破滅へ向かうスピード感が読者を最後まで引き離しません。
昨日がなければ明日もない
第 8 位 73

昨日がなければ明日もない

杉村三郎シリーズの第5弾であり、少し困った女性たちをテーマにした中篇3本を収録しています。自殺未遂をして消息を絶った娘の面会を求める母親の依頼を描く「絶対零度」、近隣住民の頼みで姪の結婚式に付き添うことになった「華燭」、奔放な生き方をする女性から子供の命がかかっていると相談を受ける「昨日がなければ明日もない」を通じて、杉村が様々な背景を持つ女性たちの複雑な事情と真実に向き合います。
💡 おすすめポイント・見どころ 日常のすぐ隣に潜む人間関係の歪みや、女性たちが抱える複雑な事情を丁寧な心理描写で浮き彫りにする構成が秀逸です。事件の派手な解決ではなく、登場人物たちの心の傷や再生に寄り添う主人公の姿が、物語に深い味わいをもたらしています。
本と鍵の季節
第 9 位 70

本と鍵の季節

高校二年の堀川次郎は、利用者の少ない放課後の図書室で、目立つ存在の松倉詩門とともに図書委員の当番を務めています。ある日、図書委員を引退した先輩女子が訪れ、亡くなった祖父が遺した開かずの金庫の鍵の番号を探り出してほしいと頼みます。放課後の図書室という静かな空間に持ち込まれる小さな謎に対し、対照的な二人の男子高校生が知恵を絞り出して挑む、全六編からなる青春ミステリーの開幕です。
💡 おすすめポイント・見どころ 大きな事件ではなく日常の小さな謎をテーマに据えながら、高校生ならではの繊細な感情や距離感を丁寧に描いた青春小説です。爽やかさの中にほんのりとしたビターな余韻を残す筆致が、読者のノスタルジーを心地よく刺激する優れた味わいを持っています。
潮首岬(しおくびみさき)に郭公(かっこう)の鳴く
第 10 位 67

潮首岬(しおくびみさき)に郭公(かっこう)の鳴く

函館で有名な岩倉家の美人三姉妹のうち、三女が行方不明になる事件が発生します。海岸で見つかった遺留品のそばには、血糊のついた鷹のブロンズ像が落ちていました。その凶器と思われた置き物は、もともと姉妹の家に飾られていたものでした。有効な手がかりが得られないまま捜査は行き詰まりを見せ、事件はさらに予想外の展開へと発展します。すべての伏線が回収され、驚愕の結末を迎える本格ミステリーの傑作です。
💡 おすすめポイント・見どころ 綿密に張りめぐらせた手がかりと、そこから導き出される論理の積み重ねによって事件の真相を暴く、王道の本格ミステリーとしての美しさが光ります。予測を裏切る展開の連続と、事件の背景にある人間模様を鋭く捉えた構成力が高い満足感を与えます。
Iの悲劇
第 11 位 66

Iの悲劇

過疎化した山間の集落を再生させるため、市役所に新設された甦り課の職員たちが直面する移住希望者たちの不可解なトラブルを描いています。市長の肝いりで始まったIターンプロジェクトですが、配属された職員たちはやる気がありません。そんな中、公募で集まった定住希望者たちが次々と奇妙な謎や事件に巻き込まれ、一人また一人と集落を去っていく展開を迎えます。直木賞作家が過疎地のリアルと風変わりな謎を巧みに融合させ、人間の心理の裏側を鋭く抉り出した極上のミステリ悲喜劇となっています。
💡 おすすめポイント・見どころ 過疎地の再生という一見地味なテーマを扱いながら、移住者たちが持ち込む細やかな違和感が徐々に大きな歪みへと変貌していく巧みな構成が光ります。登場人物たちのリアルなすれ違いや、思わず苦笑してしまうような人間模様がユーモアを交えて描かれており、読み進めるほどに深まる予測不能な人間ドラマの味わいが魅力です。
早朝始発の殺風景
第 12 位 65

早朝始発の殺風景

始発列車の中やファミレス、観覧車のゴンドラといった逃げ場のない空間で、不器用な高校生たちが繰り広げる会話劇を描いた連作短編集です。場面転換なしのリアルタイム進行で展開され、あまり仲の良くない同級生同士の探り合いや、友人との些細な意見の食い違いなど、日常のほんの一コマに潜む小さな謎が明かされていきます。登場人物たちの気まずい空気感がリアルに再現されており、密室での会話を通じて少しずつ変化していく彼らの関係性をまっすぐに見届けることができる青春ミステリーです。
💡 おすすめポイント・見どころ 一切の場面転換を排し、会話と視線の交錯だけで謎を解き明かすワンシチュエーションの緊迫感が抜群です。派手な事件は起きませんが、高校生特有の自意識や気まずさが緻密なロジックによって鮮やかに解きほぐされていく過程は、ミステリー読者もうならせる緻密な構成力を誇っています。
殺人鬼がもう一人
第 12 位 65

殺人鬼がもう一人

都心から離れた寂れたベッドタウンである辛夷ヶ丘を舞台に、平穏な町で起きた放火殺人事件をきっかけに住民たちの隠された素顔が次々と暴かれていく連作ミステリーです。のどかな雰囲気漂う町で名家の当主がひったくりに遭った事件を捜査するため、警察署の生活安全課に所属する女性警察官が相棒と共に動き出します。悪人ばかりが登場すると称される一筋縄ではいかない人間模様の中で、町のあちこちに潜む不穏な気配と黒い欲望が絡み合い、事件の真相へと繋がっていく緊迫感のある物語です。
💡 おすすめポイント・見どころ 善人がほとんど登場しないという徹底したダークな世界観の中で、地方都市の閉塞感や人間のドロドロとした悪意が生々しく描き出されています。淡々と進む捜査の背後で、登場人物たちが抱える秘密や悪事が複雑に絡み合い、予想外の結末へと収束していく毒気たっぷりの展開から一瞬たりとも目が離せません。
マーダーズ
第 14 位 58

マーダーズ

過去に人を殺した秘密を抱える商社マンの男が、その事実を突いてきた謎の女性から難題を突きつけられる犯罪小説です。ストーカーに襲われていた女性を助けたことをきっかけに、男の平穏な日常は大きく狂い始めます。十七歳の夏に犯した誰にも知られていない殺人を知る女性は、母の死の真相と行方不明の姉の捜索を強要します。さらに実兄の殺害容疑をかけられた女性刑事も巻き込まれ、異様な関係で結ばれた三人の捜査が未解決事件を掘り起こし、社会の暗部に潜む危険な存在を呼び覚ましてしまう展開を描いています。
💡 おすすめポイント・見どころ 統計の隙間に埋もれた未解決の死や事件に着目し、国家の死角を鋭く突いた社会派の視点が圧倒的なリアリティを生んでいます。法で裁けない悪をめぐり、それぞれに暗い過去を背負った登場人物たちが織りなす危うい心理戦と、アクセルを踏み続けたまま疾走するようなノンストップの犯罪描写が読者を深く引き込みます。
スワン
第 15 位 57

スワン

多くの死傷者を出したショッピングモールでの無差別銃撃事件を生き延びた高校生の少女が、事件後に直面する過酷な運命を描いた社会派ミステリーです。主人公の少女は、同じ被害者である同級生から保身のために人質を見捨てたと暴露されたことで、被害者から一転して激しい非難の的になってしまいます。四面楚歌の状況に追い詰められた彼女のもとに、ある日謎めいた招待状が届きます。事件の生存者や関係者五人が集められた奇妙なお茶会で、事件の残された謎を解き明かそうとする人間たちの生々しい感情と苦悩が浮き彫りになっていきます。
💡 おすすめポイント・見どころ 加害者の背景だけでなく、極限状態を生き残った被害者たちが抱える罪悪感や世間のバッシングを生々しく描き切っている点が最大の特色です。閉ざされた空間で行われる会話を通じて、人間のエゴや善意の脆さが浮き彫りにされ、読む者に深い問いかけを残す圧倒的な心理描写が展開されます。
我らが少女A
第 15 位 57

我らが少女A

十二年前のクリスマスの早朝、東京郊外の野川公園で写生中の元中学美術教師が殺害された未解決事件をめぐる長編警察小説です。長年にわたり犯人が特定されず、当時の捜査責任者であった合田雄一郎刑事の胸には後悔と未練がくすぶり続けていました。どこで見落としをしたのかと自問自答を繰り返す合田のもとに、事件から年月が経過した今になって思いがけない新証言がもたらされます。過去の記憶と新たな証言を頼りに、捜査員たちが再び事件の核心へと迫っていく執念の捜査が描かれています。
💡 おすすめポイント・見どころ ベテラン刑事である合田雄一郎が抱え続ける未解決事件への執着と、長年の歳月を経て明かされる新しい真実の重みが圧倒的な筆力で描かれています。単なる謎解きに留まらず、事件に関わった人々の人生や刑事自身の内面までを深く掘り下げる重厚な人間ドラマが大きな見どころとなっています。
殺人犯 対 殺人鬼
第 17 位 49

殺人犯 対 殺人鬼

連続殺人事件の容疑者として逮捕された五歳の少年と、その無実を信じるクラスメイトの少年が真相を追う幼児クライムサスペンスです。逮捕された少年がクラスメイトであることに疑問を抱いたもう一人の少年は、友だちの容疑を晴らすために独自の捜査を開始します。一方、事件を担当するキャリア警官は、過去に幼稚園で起きた事故の真相を解明するため南の孤島へと向かいます。過去の事故と現在の連続殺人事件が複雑に絡み合い、それぞれの視点から隠された真実が少しずつ明らかになっていく異色の構成が展開されます。
💡 おすすめポイント・見どころ 五歳児が連続殺人事件の容疑者という前代未聞の設定と、子供ならではの視点から描かれる事件の歪んだ構造が強烈なインパクトを与えます。過去の事故と現在進行形の事件が巧みにリンクしていく構成の妙と、予測を裏切り続けるサプライズに満ちた展開が読者の知的好奇心を刺激します。
W県警の悲劇 (文芸書)
第 18 位 44

W県警の悲劇 (文芸書)

県警の幹部が遺体となって発見されたことをきっかけに、組織の隠蔽工作と驚愕の真実が次々と明るみに出る警察小説です。県警初の女性警視昇任を目指し、組織を改革しようと野心を燃やす監察官の松永菜穂子は、死亡した警部が極秘任務を帯びていたことを知り動揺します。事件を事故として処理し、極秘裏に隠蔽しようと目論む菜穂子の前に、亡くなった警部の娘が現れて父親の思い出を語り始めます。各話に仕掛けられた予想外の展開が組織の闇と人間の本性を浮き彫りにしていく前代未聞の物語です。
💡 おすすめポイント・見どころ 一話完結の形式をとりながら、すべてのエピソードの結末に読者の予想を完璧に裏切る驚愕の仕掛けが用意されています。警察組織という巨大な権力構造の中で繰り広げられる女性たちの心理戦と、次々と突きつけられるどんでん返しの連続が生み出す爽快な読後感が大きな魅力です。
蟻の棲み家
第 19 位 42

蟻の棲み家

東京都中野区で若い女性の遺体が相次いで発見され、フリーの事件記者が事件の裏に潜む社会の闇を暴いていく傑作ノワール小説です。被害者はいずれも射殺されており、事件を追う記者は自身が以前から調べていた企業恐喝事件と今回の連続殺人の間に意外な共通点があることに気づきます。やがて第三の殺人を予告する不穏な脅迫状が届いたことで、警察と報道、そして事件関係者たちの思惑が交錯しながら事態は大きく動き出します。貧困の連鎖や崩壊した家族など、現代社会が抱える暗部を鋭い視点で浮かび上がらせる物語です。
💡 おすすめポイント・見どころ 事件の背後にある貧困問題や家族の崩壊といった現代社会の深刻な歪みを、緻密な取材に基づくリアルなディテールで描き出しています。一見無関係に見える複数の事件が一本の線で結ばれていく過程のスリリングさと、人間の業の深さを容赦なく抉り出す骨太なストーリーテリングが光ります。
予言の島
第 19 位 42

予言の島

一世を風靡した霊能者が不吉な予言を残した瀬戸内海の孤島を舞台に、若者たちが逃れられない惨劇に巻き込まれていくホラーミステリです。二十年後に霊魂が冥府へ堕ちるという予言が残された霧久井島を、主人公の天宮淳は幼馴染たちと興味本位で訪れます。しかし宿泊予定だった旅館は不穏な理由でキャンセルされており、島に足を踏み入れた滞在客の一人が翌朝に遺体となって発見されます。これを皮切りに、次々と不可解な出来事が彼らを襲い、すべての謎が解き明かされた時に驚愕の真実が姿を現す恐怖の物語です。
💡 おすすめポイント・見どころ 離島という閉ざされたシチュエーションを舞台にした王道のミステリ形式でありながら、随所に張り巡らされた伏線が物語の後半で一気に牙を剥く構成が見事です。すべての謎が氷解した瞬間、タイトルの意味とこれまでの出来事が別の顔を見せる、緻密に計算し尽くされた驚愕の仕掛けが楽しめます。
まほり
第 19 位 42

まほり

主人公の裕は、母の系譜に関する手がかりを求めて上州の古文書や風習を調査していました。同じころ、巣守郷を独自調査していた少年淳が警察に補導され、郷に監禁された少女を救おうとする淳と裕の母親の出自を探す道が交差します。子間引きの風習や社の謎を背景に、歴史の闇と少年の切ない想いが絡み合う、前代未聞の伝奇ホラーミステリーが展開されていきます。
💡 おすすめポイント・見どころ 古文書の翻刻や民俗学的調査から浮かび上がる残酷な郷の風習が、現実の事件と緻密に連動していく構成が見事です。ホラーの背筋が凍るような不気味さと青春小説の瑞々しさが同居しており、ラストまで息をつかせぬ圧倒的なエンターテインメント性を放っています。
時空旅行者の砂時計
第 22 位 40

時空旅行者の砂時計

瀕死の妻を救うため、約六十年前へタイムトラベルした加茂は、妻の祖先である竜泉家の人々を襲う死野の惨劇を阻止する使命を背負います。惨劇が幕を開けた別荘で、加茂の前に絵画キマイラに見立てた不可能殺人の数々が立ちはだかります。一族にかけられた呪いの真相を暴くため、過去と現在を行き来しながら命がけの謎解きに挑む本格ミステリです。
💡 おすすめポイント・見どころ タイムトラベルというSF的設定と、密室や見立て殺人という本格ミステリの王道が見事に融合しています。歴史改変のリスクと現在への影響が常に緊張感を生み出し、過去の惨劇をどう覆すのかという論理的な解決プロセスに深く引き込まれます。
或るエジプト十字架の謎
第 23 位 38

或るエジプト十字架の謎

カメラマンの南美希風は、大学の後輩たちと山間部のコテージへ夏合宿に訪れますが、翌朝に中央広場の案内板で首なし死体が発見されます。被害者は合宿に参加していない学生で、死体には異様な演出が施されていました。名探偵・南美希風が、次々と巻き起こる四つの怪事件の裏に隠された犯人の目的と歪んだ動機を鮮やかに暴き出していきます。
💡 おすすめポイント・見どころ 首なし死体や奇怪な演出といった、古典的な探偵小説のワクワクする要素がこれでもかと詰め込まれています。論理の積み重ねで真相へと迫るスマートな謎解きと、少し不穏な余韻を残す独特の怪奇テイストが、ミステリファンの心を強く刺激します。
嘘と正典
第 23 位 38

嘘と正典

ハヤカワSFコンテスト大賞および日本SF大賞を受賞した著者が、奇想小説から歴史、SFまで幅広いジャンルを横断して描き出す短篇集です。現実と虚構の境界線が曖昧になる世界観の中で、人間の業や歴史のもしもを鋭い視点で切り取ります。ジャンルの枠組みを軽々と飛び越え、読者を新しい思考の旅へと連れ出す傑作の数々が収められています。
💡 おすすめポイント・見どころ あらゆるジャンルの物語を一人の著者が見事に昇華させ、既存の枠にとどまらない圧倒的な発想力を見せつけています。どのページを開いても知的な驚きが待ち受けており、人間の本質を突き刺すような鋭いアイデアとドラマ性が高次元で結実しています。
オーガ(ニ)ズム
第 23 位 38

オーガ(ニ)ズム

進化論に通暁する哲学者が、長年多くの科学者を魅了してきたヒト女性のオーガズムの進化について、男性中心主義のバイアスを徹底的に検証します。生き残りや繁殖に役立つとする従来の主張に潜む問題点を次々に暴き、副産物説や精子競争説など多様なアプローチを比較します。科学と哲学の視点から人間の性の本質に迫り、思考の前提を覆す知的興奮に満ちた一冊です。
💡 おすすめポイント・見どころ 科学という中立に見える領域に潜む男性中心的な偏見を、哲学的な論理で鮮やかに解体していくプロセスが非常にスリリングです。常識だと思い込んでいた科学的定説の裏側を鋭く突くことで、物事を多角的に疑うことの重要性を教えてくれます。
焼跡の二十面相
第 26 位 37

焼跡の二十面相

一九四五年の敗戦直後、応召中の明智小五郎が不在の帝都に、怪人二十面相が再び姿を現します。焼け焦げた東京の街を暗躍するダークヒーローの復活に対し、小林少年がひとりだけで立ち上がります。混乱のただなかにある昭和の終焉と新たな時代の始まりを背景に、知恵と勇気を振り絞って怪人に立ち向かう少年の冒険を描いた痛快な探偵小説です。
💡 おすすめポイント・見どころ 戦後直後の退廃的な空気感と、少年探偵団のジュブナイル的な冒険譚が見事にミックスされています。巨匠の筆致によって現代に蘇った二十面相の圧倒的な存在感と、ピンチに立ち向かう小林少年の健気さが、読者を昭和の暗躍劇へ直接誘います。
法月綸太郎の消息
第 27 位 34

法月綸太郎の消息

名探偵が名作ミステリの裏に隠された驚愕の真実に挑む短篇集です。コナン・ドイルの異色作に仕込まれたトラップやアガサ・クリスティーの最後の一冊の企みを鮮やかに解読します。さらに、警察官の父が持ち込む不可解な謎を息子が純粋な論理で解き明かす、知性と品格に満ちた謎解きの数々が展開され、本格ミステリの醍醐味を存分に味わうことができます。
💡 おすすめポイント・見どころ 名作のバックステージを独自の視点と緻密なロジックで読み解く知的遊戯が、ミステリファンの知的好奇心を刺激します。既視感のある古典に全く新しい光を当てるアプローチの巧みさと、論理の美しさが際立つ贅沢な構成です。
ゴールデン街コーリング
第 28 位 33

ゴールデン街コーリング

日本冒険小説協会公認酒場のバーでアルバイトをする坂本は、文芸談義に浸る充実した日々を送る一方で、店主の横暴さに不満を抱えていました。ある日、ゴールデン街で放火未遂事件が起き、親しくしていた常連客が何者かに殺害されてしまいます。坂本は自ら犯人捜しに立ち上がり、熱気を帯びた新宿の街のひりつくような空気のなかで真相を追っていきます。
💡 おすすめポイント・見どころ 酒場の熱気や古本屋街の文化的な香りが、当時の新宿の臨場感とともに生々しく描き出されています。単なる犯人探しにとどまらず、街に生きる人々の人間模様や若者の焦燥感が鮮烈に表現されており、ハードボイルドな世界観に浸ることができます。
そして誰も死ななかった
第 29 位 30

そして誰も死ななかった

覆面作家から絶海の孤島に招待された五人の推理作家たちが、次々と奇怪な死を遂げて誰もいなくなっていく極限の状況を描いています。全員が命を落としたその瞬間から本当の事件が幕を開けるという、常識を覆す特殊設定が仕掛けられています。孤島という閉ざされた空間で論理の糸をたぐり寄せ、予測不能な結末へと突き進んでいく特殊設定ミステリの真骨頂です。
💡 おすすめポイント・見どころ 誰もいなくなったところから事件が始まるという、前代未聞のアイデア自体が最大の魅力です。読者の予想を完璧に裏切り続ける特殊設定の妙と、緻密に張りめぐらせた伏線が回収されていく瞬間の爽快感が圧倒的です。
希望の糸
第 29 位 30

希望の糸

小さな喫茶店を営む女性が殺害され、加賀と松宮が捜査を進めると、彼女の善人ぶりと裏腹にある少女の存在が浮上します。一方、金沢では一人の男性が遺言書に意外な人物の名前を残して息を引き取ろうとしていました。別々の場所で起きた出来事が少しずつ繋がり、人々が追い求めた希望の正体が明らかになっていく、家族の絆を描いた物語です。
💡 おすすめポイント・見どころ 事件の背後にある人間関係や家族の繋がりが、刑事たちの丁寧な捜査によって少しずつ解きほぐされていきます。単なる謎解きにとどまらず、登場人物たちの心に宿る葛藤や再生への願いが温かく、深く心に残るドラマが展開されます。
いけない
第 29 位 30

いけない

自殺の名所付近で起きた交通事故を皮切りに、少年が目撃した殺人現場や、宗教団体幹部の怪死事件が次々と連鎖していきます。一見無関係に見えるそれぞれの事件は、読者の予想を裏切る巧妙なトリックによって巧妙に繋がり合います。すべての真相が明かされたとき、物語の裏に隠された驚くべき真実が浮かび上がり、登場人物たちの運命が大きく狂い出していく体験型ミステリーです。
💡 おすすめポイント・見どころ 各章のラストページをめくった瞬間に物語ががらりと変貌する、類まれな超絶技巧の構成が光ります。読了後に細部を見返すと隠された真相に気づく仕掛けになっており、誰かと感想を語り合いたくなる圧倒的な読書体験をもたらします。
だから殺せなかった
第 32 位 29

だから殺せなかった

首都圏全域を震撼させる連続殺人の犯人と名乗る「ワクチン」と称する人物から、大手新聞社の社会部記者のもとへ一通の手紙が届きます。犯人は自身の凶行を詳細に記したうえで、紙上での公開討論を要求します。絶対的な自信を持つ殺人犯と報道に携わる記者の対話は、世間の喧騒と激しい報道の波に飲み込まれていきます。劇場型犯罪の裏に潜む恐るべき目的と、メディアのあり方を鋭く問う社会派サスペンス小説です。
💡 おすすめポイント・見どころ 犯人と記者が繰り広げる緊迫感あふれる紙上の攻防戦が、リアルなディテールで丹念に描かれています。正義と狂気が紙一重で隣り合わせる心理戦を通じて、現代のメディアが抱える闇と人間の本性を深く抉り出す重厚なドラマが展開されます。
むかしむかしあるところに、死体がありました。
第 33 位 28

むかしむかしあるところに、死体がありました。

誰もが知っている日本昔ばなしの世界を舞台に、密室殺人、アリバイ工作、ダイイングメッセージといった本格ミステリの要素を持ち込んで再構築した短編集です。浦島太郎が訪れた龍宮城で起きた密室事件や、鶴の恩返しにおける倒叙の駆け引き、鬼ヶ島での難事件など、おなじみの登場人物たちが直面する奇妙な謎を論理的に解き明かしていきます。懐かしさと本格推理が融合した、全く新しい発想の謎解きミステリーです。
💡 おすすめポイント・見どころ 誰もが知る昔ばなしの結末をそのまま活かしながら、見事に本格ミステリのロジックへと昇華させています。古典的な童話の枠組みを大胆に利用した、意表を突くアリバイ崩しや密室トリックの数々が爽快な驚きを与えてくれます。
犯人に告ぐ(3) 紅の影
第 34 位 27

犯人に告ぐ(3) 紅の影

洋菓子メーカーの父子が誘拐された大日本誘拐団事件において、実行犯の逮捕に成功した神奈川県警の特別捜査官・巻島史彦は、主犯格の行方を追います。警察の包囲網を巧みにかいくぐり逃走を続ける主犯格の淡野は、鎌倉に身を潜めながら警察組織の裏をかく新たな巨大犯罪の計画を進めます。一瞬の油断も許されない緊迫した状況の中、知略を尽くした警察と犯罪者による頭脳戦の行方を描いた大人気警察小説シリーズです。
💡 おすすめポイント・見どころ 緻密に張り巡らされた捜査網と、警察の意表を突く犯人側の高度な頭脳戦がスリリングに交錯します。捜査官たちの人間模様や組織の葛藤をリアルに描きつつ、次の一手が読めない高度なサスペンスの妙味が存分に味わえます。
落日
第 34 位 27

落日

新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督から十五年前に起きた一家殺害事件をテーマにした新作の相談を持ちかけられます。かつて引きこもりの男性が家族を刺殺したその事件は、千尋自身の生まれ故郷で起きた因縁深いものでした。監督がなぜあえてこの事件を映像化しようとするのか、その真意を探るうちに、隠されていた驚愕の事実が次々と明るみに出ていきます。過去の悲劇の真相に迫る、人間の業と記憶を描いた長篇ミステリーです。
💡 おすすめポイント・見どころ 過去の凄惨な事件をめぐる人々の記憶の曖昧さと、そこに隠された真実が多角的な視点から少しずつ暴かれていきます。登場人物たちの心情に寄り添いながら、予想もしない結末へと向かう重層的なプロットが深く心に刻まれます。
綾峰音楽堂殺人事件
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綾峰音楽堂殺人事件

音楽評論家で英文学教授の討木穣太郎は、活動拠点である綾峰県立音楽堂の取り壊しと専属フィルの解散という突然の通告を受けます。釈然としない思いを抱えたまま迎えた音楽堂の最終公演の日、突如として殺人事件が発生します。犠牲となったのは、奇しくも音楽堂の取り壊しを決定づけた当事者でした。なぜ彼は殺されなければならなかったのか、音楽という芸術の裏に隠された複雑な人間関係と動機を紐解いていく本格ミステリーです。
💡 おすすめポイント・見どころ 音楽堂という閉ざされた文化空間を舞台に、クラシック音楽の背景や専門知識が事件の鍵として巧妙に組み込まれています。登場人物たちが抱える複雑な過去や葛藤が、論理的な推理の積み重ねによって鮮やかに解き明かされていきます。
ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道 (中公文庫)
第 37 位 23

ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道 (中公文庫)

元モデルで聾唖の十七歳少女が誘拐される事件が発生し、出世を拒み続ける警視庁のヒラ刑事・真行寺弘道と同期の刑事コンビが捜査に乗り出します。誘拐犯が被害者の母親のパートナーであるフェミニズムの論客に対して突きつけた要求は、これまでの活動の全否定でした。社会的な主張と個人的な事件が複雑に絡み合う中、刑事たちは事件の背後に潜む真相を暴くため、執念深い聞き込みと足を使った捜査を重ねていきます。
💡 おすすめポイント・見どころ 現代社会が抱えるジェンダーやマイノリティの問題を背景に据え、一筋縄ではいかない人間関係をあぶり出します。昭和の刑事気質を残す主人公の愚直なまでの捜査スタイルと、現代的なテーマが絶妙に融合した読み応えある警察小説です。
教室が、ひとりになるまで
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教室が、ひとりになるまで

全員が仲の良さを誇る北楓高校のクラスで、生徒の連続自殺という不可解な悲劇が発生します。幼馴染みから「彼らは自殺ではなく、ある人物に殺されたのだ」と信じがたい事実を打ち明けられた主人公は、証明不可能な罪に立ち向かうことになります。他人を自死に追い込むという目に見えない悪意の力に対して、犯人を裁くための唯一のチャンスに身を投じることになった少年の孤独な戦いを描いた青春ミステリーです。
💡 おすすめポイント・見どころ 証明することが極めて困難な悪意の殺人という特殊な設定を軸に、歪んだ教室の人間関係がリアルに描写されます。論理的な謎解きと、極限状態における少年少女たちの心理描写が見事に調和した、圧倒的な緊迫感を誇ります。
Blue
第 39 位 20

Blue

平成という時代の始まりと終わりに運命を翻弄された人々の足跡が、いくつかの事件を通じて交錯していきます。平成十五年に起きた教員一家殺害事件では、長女の犯行とされながらも第三者の指紋が残されるなど数々の謎が残されました。そして平成の終わり、団地の空き室で新たな殺人事件が発生し、復帰した女性刑事らが捜査に加わります。児童虐待や貧困といった現代社会の暗部を浮き彫りにしながら、時代を貫く真相に迫るクライムノベルです。
💡 おすすめポイント・見どころ 平成という一つの時代の変遷と社会問題の影を背景に、複数の事件が見事に一本の線へと収束していく構成が秀逸です。現代の家族のかたちや貧困の現実を鋭く抉り出しながら、事件の奥底にある人間の真実を浮き彫りにする重厚な読み応えがあります。
偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
第 39 位 20

偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理

老老詐欺グループを仕切っていた女性がメンバーに金を持ち逃げされたうえに高額な脅迫状を受け取り、その資金を用立てる帰り道に一人の警察官から声をかけられます。元刑事でありながら飄々とした態度を崩さない“落としの狩野”と呼ばれる交番勤務の警察官が、一癖も二癖もある容疑者たちと対峙していきます。日本推理作家協会賞を受賞した表題作をはじめ、人間の心理の裏側を鋭く突く巧妙な謎解きが展開される短編集です。
💡 おすすめポイント・見どころ 一見すると頼りなさげに見える元刑事の主人公が、鋭い観察眼と巧みな話術で容疑者の嘘を鮮やかに暴いていく過程が痛快です。短編という限られたページ数の中で、人間の業や微かな心の揺らぎを精緻に描き切る筆力に引き込まれます。
最果ての決闘者 (単行本)
第 39 位 20

最果ての決闘者 (単行本)

箱館で落命したはずの新選組副長・土方歳三は、頭部に被弾して記憶を失いながらも生き延びていました。彼を慕う時枝ゆらと共にアメリカ西部へ渡った土方は、執拗にゆらを狙う悪徳保安官を討ち果たします。しかし、その後も美しき女ガンファイターや元新選組隊士といったさらなる刺客が次々と迫ります。すべてを喪った男は、大切な人を守り抜き、自身の記憶を取り戻すことができるのでしょうか。
💡 おすすめポイント・見どころ 死んだはずの土方歳三がアメリカ西部を舞台にガンマンとして蘇るという、歴史ロマンと西部劇が融合した異色の設定が大きな魅力です。歴史の裏に隠されたもう一つの英雄譚として、荒野を駆ける男たちの熱い生き様と銃撃戦が展開されます。
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