琥珀の夏
かつてカルトと批判された〈ミライの学校〉の敷地から子どもの白骨死体が発見され、弁護士の法子は自分の知る少女ではないかと胸騒ぎを覚える。30年前、親と離れて参加した夏の共同生活合宿で出会った「ずっと友達」と言ってくれた少女。もし彼女が犠牲になっていたのならば……。幼い日の甘い友情と蓋をしたはずの罪の記憶が現在によみがえり、法子は封印された過去の扉をこじ開けていく。
💡 おすすめポイント・見どころ
子供の頃に誰もが感じる無力感や残酷さ、そして切なさを鋭く切り取る辻村深月の真骨頂!30年前の夏合宿という閉ざされた空間に漂うノスタルジーと、突如として顔を出す不穏な影の対比が鮮烈です。過去の記憶をたどる主人公の揺らぎがリアルに胸を突く展開は、ページをめくる手を止めさせません。そしてすべてのピースが噛み合った瞬間に訪れる、圧巻の最終章で溢れ出す涙の理由はぜひ本編で確かめてください。